2026年5月14日(木)、青山のシブニラウンジにて、第3回「コンタクトセンター未来会議」を開催しました。
当日の様子をハイライトでお届けします!
コンタクトセンター未来会議とは?
生成AIの進化や運営・業務環境が激変する中、コンタクトセンターの「あるべき姿」を共に考え、未来を作っていく場としてARIが継続的に開催している招待制イベントです。同じ課題感を持つ企業様同士の「仲間づくり」や、実践的な知見共有の場としてご活用いただいています。
立ち上げ背景などついては、こちらをご覧ください↓↓↓
コンタクトセンターへのAI導入と業務フロー変革をテーマに議論 | ARアドバンストテクノロジ株式会社のプレスリリース
今回のテーマ
テーマは「コンタクトセンターへのAI導入と業務フロー変革/AI導入を現場・組織・顧客にどう受け入れてもらうか」です。
コンタクトセンターへの生成AI導入は「検討」から「実運用」の段階へとシフトしていますが、そこにはシステム的なハードルだけでなく、人や組織の「受容の壁」が存在します。
今回は、先進的な導入事例からリアルな成果と課題を共有し、実運用に向けた実践的な知見を見出すべく、熱いディスカッションが交わされました。

ミニセミナー①
スモールスタートと「巻き込み力」で壁を突破「AIボイスエージェント取組事例ご紹介〜成果とこれからの課題〜」
妙田 源也 氏(株式会社SBI新生銀行 グループ個人企画部 統轄次長 )
妙田氏からは、SBI新生銀行様におけるAIボイスエージェントの実践的な導入プロセスをご講演いただきました。

印象的だったのは、特定のサービス(シニア向けダイヤルなど)から徐々に適用範囲を拡大していく「スモールスタート」の有効性です。短いサイクルでテストとチューニングを繰り返し、段階的に拡張していく手法が共有されました。
また、社内のコンプライアンス部門やシステム担当者をPoC(概念実証)の段階から巻き込み、実際のテストを体験してもらうことで、否定的な意見を前向きな姿勢に変えて推進していくという「社内へのストーリーテリング」の工夫には、多くの参加者から感嘆の声があがりました。
ミニセミナー②
音声AIならではの壁「日本語のあいづち問題」
「AIボイスボット導入事例ご紹介~老舗小売業様における取組
川越 光(ARI コンタクトセンターユニット )

ここで大きな話題となったのが、音声AI特有のプロンプト設計の難しさです。特に参加者の関心を集めたのが「日本語特有のあいづち問題」でした。
お客様が発する「はい」や「うん」といった自然なあいづちを、AIが「割り込み」と誤検知してしまい、発話を最初からやり直してしまうという音声特有の課題です。
このような課題に対応し、精度を向上させていくためには、システムを構築する側と、業務知識を持つユーザー企業様の間での明確な役割分担が必要不可欠であることが示されました。
グループディスカッション:AIに任せたいこと・残したいこと
後半は5つのグループに分かれ、「AIの境界線」や「現場・組織・顧客の受容の壁」についてワークショップを行いました。

AIと人の役割分担
AIに任せたい領域としては「定型対応・分析・モニタリング」が挙がった一方、人に残す領域としては「クレームでの感情的な対応・ブランドを体現するプレミアムな応対・顧客との関係づくり」といった棲み分けが全グループ共通で見られました。

受容の壁をどう乗り越えるか
ディスカッションを通じて各グループから導き出されたのが、「AIは最初から完璧なものではなく、新人オペレーターである」という本質的な気づきです。 「AIを入れたらすべて自動化できる」と期待するのではなく、新人を育てるように小さく始めて、継続的な教育と見守る期間(投資期間)が必要であるという姿勢が、現場や組織の受容を高める突破策として共有されました。

まとめ:完成を待たず、試して・学んで・育てる
グループ全体を通じた気づきとして、「まず使ってみること」「AIも育てる必要がある」という点が印象的でした。
導入戦略はスモールスタートと成功体験のセットで進めること、コスト・ROIは中長期視点で見ること、そして「AIは新人オペレーター」という比喩のとおり、育てる姿勢で向き合うこと。これらが、今日の大切な学びとなりました。

最後のアクション宣言では、参加された皆さまから「自社でもフェーズを分けて小さく始めてみたい」「学んだ事例を社内に持ち帰り、関係者を巻き込みたい」「まずはSBI新生銀行様のAI窓口に実際に電話して体験してみる!」といった前向きな声が飛び交い、大盛況のうちに幕を閉じました。
ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました!
ARIは今後も、生成AI時代におけるコンタクトセンターの価値創出と、人とAIが協働する新たな業務フローの構築に資する場として、本会議を継続的に開催してまいります。